
乳がんと間違われやすいけど良性腫瘍! 若い世代に多くみられる線維腺腫とはどんな病気?
胸の病気
女性がかかる病気で一番多いのは胸に悪性腫瘍ができる「乳がん」ですが、胸には悪性腫瘍だけでなく、良性の腫瘍ができることもあります。
特に乳がんと間違われやすいのは、「線維腺腫」です。あまり馴染みのない病気ですが、乳腺の良性腫瘍では最も多く見られる疾患です。また、好発年齢は10〜20歳代と、特に若い女性に多く見られる病気です。
ここでは線維腺腫はどんな病気なのか、セルフチェックの方法などを詳しくご紹介いたします。
線維腺腫とはどんな病気か
線維腺腫と乳がんは、乳房内に発生する腫瘍という点では同じですが、線維腺腫は、がん細胞が増殖する悪性腫瘍と異なり、正常な乳腺の細胞が過剰に増え、良性の腫瘍となります。線維腺腫の症状は以下の通りです。
- しこりに痛みはない
- しこりは可動性がある
- しこりは周囲境界がはっきりしている※周囲組織と癒着は見られない
- しこりは弾力性のある硬さ
- しこりの大きさは通常3cm以下※それ以上の大きさになる場合もある
- こりは片側または両側の乳房にできる
- しこりは複数個できることもある
線維腺腫ができる原因は現時点でははっきりと解明されていませんが、女性ホルモンのバランスが影響していると考えられています。
若い世代が発症しやすいのは、思春期になると女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンの分泌が活発になり、身体がホルモンバランスの影響を受けやすくなるからです。
定期的なセルフチェックや検診が重要
線維腺腫は、しこりができる以外には自覚症状がほとんどありません。しかし、しこりというわかりやすい症状が出るので、定期的にセルフチェックをすれば早期発見することが可能です。
線維腺腫の症状は乳がんの症状にも似ているので、セルフチェックでしこりを発見した場合は、線維腺腫と自己判断せず医療機関で検査を受けるようにしましょう。
セルフチェックは乳がんのセルフチェックと基本的には同じで、鏡に自分の胸を映して、正面、斜め、前屈、背屈をしながら様々な角度から乳房をチェックします。
生理前は女性ホルモンのバランスが変化して胸が張ってしまいますので、生理後に行うと良いでしょう。セルフチェックするポイントは主に以下の通りです。
- 乳房にしこりがある
- 乳房にくぼみや腫れがある
- 乳房の形が非対称になる
しこりがスーパーボール位の硬さで可動性がある場合は、線維腺腫の可能性が高く、これよりもさらに硬く感じる、しこりに可動性がない(周囲組織と癒着がある)場合は、乳がんの可能性がありますので、早急に医療機関で検査を受けましょう。
しこりを見つけた場合は医療機関で検査を!
乳房にしこりができた場合は、まずは医療機関を受診します。
医療機関では、症状に合わせて、触診、超音波検査、組織診をして診断します。
触診では、しこりの硬さや大きさ、周辺組織への癒着がないか確認します。
超音波検査では、腫瘍の形や、腫瘍と他の組織の境界を確認します。一般的な線維腺腫は、境界明瞭で平滑な楕円形のしこりです。
触診と超音波検査で線維腺腫が疑われた場合、穿刺細胞診を行い確定診断します。
線維腺腫と確定診断されても、40歳未満でしこりの大きさが3cm以下でれば経過観察をします。
経過観察をする理由は、女性ホルモンの影響で線維腺腫ができても、年齢を重ねるとホルモン分泌状態が変わるため、線維腺腫は自然に消えることが多いからです。
40歳以上の方や、しこりが3cm以上、また、経過観察中にしこりが増大してきた場合は、乳がんや葉状腫瘍という悪性疾患の可能性もありますので、組織の一部を採取して調べる組織診(生検)を行う必要があります。
しこりを切除して診断確定させることも可能ですので、医師と相談しながら、検査や治療法を決めていくと良いでしょう。
まとめ
線維腺腫は、乳房にできる最も多くできる良性のしこりで、特に女性ホルモンの分泌が活発になる若い世代に多く見られます。線維腺腫が3cm以下の場合は経過観察で問題ありませんが、それ以上の大きさや経過観察中にしこりが増大してきた場合は、乳がんや葉状腫瘍という悪性疾患の可能性があるので組織診をして確定診断をして、治療するようにしましょう。
線維腺腫や、線維腺腫と似た症状の乳がんの早期発見ができるよう、定期的にセルフチェックを行い、しこりを発見したら自己判断せず早急に医療機関で検査することをお勧めします。
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