
鳩胸がコンプレックス…「鳩胸の原因と治療方法」とは?
胸の病気
皆さんは、「鳩胸」という症状についてご存じでしょうか?
胸元が鳩のように前に出ている体型のことを指します。基本的に内臓等に影響はないため、特段治療する必要はありません。しかし、見た目上の問題から治療を検討している方もおられます。
今回は鳩胸にお悩みの方に向けて、鳩胸の症状や治療方法について詳しく説明していきます。
鳩胸とは?
鳩胸は前胸壁が前方に突出しているため、鳩のように胸部が膨らんでいるように見えます。鳩胸の反対で、前胸壁が陥没して凹んでいる症状のことは、「漏斗胸」と呼ばれます。
鳩胸と漏斗胸の発症率は、鳩胸が1の場合、漏斗胸は10の割合で発症するとされています。鳩胸の発症率は男性の方が高く、女性と比較して約5倍となっています。[1]
鳩胸は出生時には発覚せず、3歳から10歳の頃に発覚することが多くなっています。
鳩胸の種類について
鳩胸の形状には3形態存在します。
第一型
第一型と呼ばれる鳩胸の形状は、胸の下の方が最も突出しています。この形状が最も一般的であり、鳩胸の67%がこの形状であるとされています。
第二型
胸の上部が突出している形状です。この形状は非常に珍しく、約5%であるとされています。
第三型
左右非対称の鳩胸であり、片方の胸壁が突出している形状です。この形状は約28%であるとされています。
鳩胸による問題点
健康上の被害は少ない
心臓や肺を圧迫する可能性は低く、機能的な異常が発生することは少ないとされています。したがって、特段治療を行う必要はありません。
ただし稀に、風邪や気管支炎などの呼吸障害になりやすかったり、心臓の圧迫から循環障害を引き起したりする場合があります。
外見が他人と異なるためコンプレックスになる
一番の問題点は、外見上の問題です。人と見た目が異なるため、コンプレックスを抱きやすくなります。その結果、好きな服が着ることができなかったり、銭湯やプールなどの薄着になるシーンで精神的苦痛が大きくなったりします。
鳩胸になってしまう原因とは?
鳩胸になる原因は、肋骨や肋軟骨が過剰に生育したことが考えられます。過剰に生育する原因には、先天的なものと後天的なものが考えられています。しかし、根本的な原因については現代医学でも解明されていません。
先天的な原因
鳩胸と冒頭で紹介した漏斗胸は同一家系に発症することも多く、何らかの遺伝的原因が考えられています。
後天的な原因
くる病やマルファン症候群、骨形成不全症といった病気の症状から鳩胸が発症する場合があります。
特に「くる病」は、鳩胸の後天的な原因の中で代表的なものです。
くる病とは、小児期にビタミンD等の栄養素が欠乏することで、骨の形成不全が発生する病気です。骨が正常に成長しなかった結果、鳩胸を発症する場合があります。
「マルファン症候群」は、細胞と細胞をくっつける結合組織に異常が出る難病です。結法組織に異常が出た結果、骨や関節にも影響が出てしまい鳩胸になってしまう場合があります。
「骨形成不全症」は骨がもろくなる難病です。骨が変形しやすくなるため、鳩胸になってしまう場合があります。
鳩胸の検査と診断方法
鳩胸は、外見から胸部がかなり変形しているため、診断しやすくなっています。しかし正確な診断を行うため、胸部のエックス線検査やCT検査などで胸部の形状を確認します。
また鳩胸によって心臓の機能に影響がないか、心電図や心臓の超音波検査も行われます。小学生や中学生であれば、呼吸機能の低下がないかどうかも調査されることがあります。
上記の検査から鳩胸の症状を評価するとともに、精神的な苦痛に関する状態についてもヒアリングが行われます。
そしてこれらの状況を踏まえ、手術等の治療を行うかどうかの検討が行われます。
鳩胸の治療方法
鳩胸の治療には、肋骨を矯正するなどの「簡単に行う治療方法」と、「手術による治療方法」が存在します。
簡単な治療方法
肋骨の矯正を行うことで、鳩胸の症状が軽減されることがあります。または、胸を大きく膨らませて背筋を鍛え猫背を改善させる、鳩胸治療法を行います。
猫背を改善することで鳩胸が軽減するのは、背骨が軟骨を介して胸骨と繋がっているからです。背筋を鍛えて猫背を治すことができれば、胸骨が後ろに引っ張られて、鳩胸の症状が軽減されることがあります。
手術による治療法
鳩胸を治療する手術方法として、ナス法と肋軟骨の一部を切除する手術する方法の二つが存在しています。
ナス法
胸の横を切って、そこから体内に金属プレートを挿入します。そしてその金属プレートで胸部の凹みを矯正していきます。2~3年後に金属プレートを取り除く手術が行われます。
肋軟骨の一部を切除する手術する方法
胸の真ん中を切って、肋軟骨の一部を切除する手術する方法です。肋軟骨を短縮することで、胸部の変形が矯正されます。
鳩胸の治療は小中学生の時期がオススメ
鳩胸は発育とともに、目立たなくなる場合があります。また、乳幼児期に手術を行うと、思春期に鳩胸が再発するケースがあります。なぜなら、身長の伸びが著しくなる思春期に、胸の変形も進行してしまう場合があるからです。よって、乳幼児期に鳩胸の治療は行われず、経過観察となることが多くなっています。
しかし、高校生や成人になっていると、骨格が硬くなるため、鳩胸の治療がしにくくなってしまいます。本人や家族が鳩胸の治療を希望しているのであれば、成長期を過ぎて大人の骨格になる前の小中学生の時期に行った方がよいとされています。
まとめ
鳩胸の詳細や治療方法について説明してきましたが、いかがでしたか?鳩胸は基本的に健康への被害がないため、治療を行う必要はありません。しかし見た目にコンプレックスを抱えてる人は治療を検討してもよいかもしれません。
ただし、幼少期に行ってしまうと成長期に再発する恐れがあり、大人になってから行うと骨格が硬くなり治療しにくくなるので注意しましょう。
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