「ピルでバストアップ」は多数のリスク!【副作用に注意】
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近年、「ピルを飲むとバストアップできる」という噂があります。
海外と比べて、日本ではあまりまだピルが普及していません。そのため、ピルについて詳しくないまま、バストアップできるからといって飲み始めるのは大変危険です!!
ピル本来の目的と違う使用方法をしてしまうと、副作用が起こってしまう可能性があります。
この記事では、なぜピルを飲むとバストアップできると考えられているのか、詳しく解説しています。
またバストアップ目的でピルを服用することの危険性について、詳しく説明していきます。
目次
ピルってそもそもどんな薬?
ピルとは「経口避妊薬」と呼ばれ、避妊のために飲む薬というイメージを持たれることが多くなっています。女性の卵巣で作られる「卵胞ホルモン」と「黄体ホルモン」が主成分であり、女性ホルモンを操作することによって妊娠を防ぎます。
避妊目的以外でも、女性に関わる症状の緩和のためにもピルは服用されています。
例えば、生理不順やPMS(月経前症候群)、子宮内膜症などの病気予防、またニキビや吹き出物などの肌トラブルの緩和などの目的で服用します。
他にも、貧血の改善や骨粗しょう症の予防、更年期障害の改善、子宮ガン・卵巣ガンのリスクを軽減させる目的でも使用されます。
女性特有の辛い症状や病気に非常に効果的な薬なのです。
日本でのピルの認知度は?
2019年に発表されたピルの内服率に関する報告によると、イギリスでは26.1%、フランスでは33.1%、アメリカでは13.7%という結果になっている一方で、日本は2.9%という調査結果になっています。[注1]
日本ではあまり普及しておらず、認知度が低いことが分かります。
ピルで避妊できる仕組み
ピルの主成分は女性ホルモンの「卵胞ホルモン(エストロゲン)」と「黄体ホルモン(プロゲステロン)」です。女性の体は妊娠可能状態にするために、エストロゲンとプロゲステロンが月経周期に合わせて一定量分泌されています。
しかしピルを服用すると妊娠中と同じようなホルモンバランスを作り出すことができます。体に妊娠中であると勘違いさせることにより、高い避妊効果を発揮することができるのです。
なぜピルでバストが大きくなるのか?
「偽」妊娠初期症状でバストが大きくなる
ピルによる「偽妊娠状態」の際、女性の体は妊娠初期症状を発生させます。例えば、体に水分を蓄えたり、脂肪を増やしたりします。
そして、バストに張りや痛みを発生させます。このバストの張りや痛みが、ピルを服用したことでバストアップできたと感じる要因なのです。このバストアップの効果はピルの服用開始から2~3ヶ月で感じるとされています。
ただし、バストアップ効果はピルの服用を止めると徐々に消滅していきます。よって永久的なバストアップではありません。
バストアップ目的でピルを飲むことのリスク
ピルは医師からの処方が必要な医薬品であり、美容目的で服用することは想定されていません。よって自己判断でピルの服用を開始することは大変危険です。
ピルを服用することによってどのようなリスクが起こる可能性があるのか、詳しく説明していきます。
副作用が出てしまう場合がある
ピルを服用した際、人によっては副作用が発生する可能性があります。具体的な症状としては、めまい・嘔気嘔吐・倦怠感・頭痛・不正出血などがあります。
特に服用開始から1~2ヶ月でこれらの症状が出ることが多くなっているため、注意しましょう。副作用が強い場合は内服を中止する必要があります。
血栓ができやすくなる
ピルの副作用として「血栓ができやすくなる」というものがあります。そのため、ヘビースモーカーの方にはピルの処方が難しくなっています。他にも血栓ができやすいコレステロール値の高い方、高血圧や糖尿病がある方にも処方が困難です。
血栓ができるのを防ぐため、ピルを服用した際は、「水分をたくさんとる」、「軽く運動する」など、医師から指示される場合があります。
血栓症リスク
- 一般女性・・・1-5人/10000人
- 低用量ピル服用女性・・・3-9人/10000人
- 妊娠中の女性・・・5-20人/10000人
- 分娩〜分娩後12週の女性・・・40-65人/10000人
死亡リスク
- ピルによる血栓症・・・1人以下/10万人
- 不慮の事故・・・15人/10万人
ピルを飲んではいけない人は?
ピルを飲むことができない人
- 喫煙-35 歳以上で、1 日 15 本を超える喫煙者
- 高血圧
- 心臓病
- 脳卒中
- 片頭痛
- 乳腺疾患
- 糖尿病
- 肝臓疾患
- 長期の安静臥床を要する大手術
- 母乳栄養-分娩後 6 ヶ月以内
- 深部静脈血栓症
先ほど説明したように、ピルを服用すると血栓ができやすくなるため、喫煙者や高血圧の方などは服用することが禁止されています。
バストアップサプリと併用するとさらに危険
さらなるバストアップを目指して、ピルに加えてバストアップサプリを併用してしまうと大変危険です。
バストアップサプリに入っている成分は、女性ホルモンとよく似た働きをします。したがってピルによって体に十分な女性ホルモンがあるのに、バストアップサプリによってさらに女性ホルモンを加えてしまうと、女性ホルモンが過多になり、ホルモンバランスが崩れてしまいます。
その結果、生理痛が酷くなったり、吐き気や頭痛、不正出血などの症状が発生したりしてしまう恐れがあります。あるいは乳がんのリスクも高まる可能性もあります。
どうしてもバストアップサプリをピルと併用して飲みたいのならば、必ず医師に相談して副作用が起きないように気を付けましょう。
まとめ
「ピルを飲むとバストアップできる」という噂は、ピルが女性ホルモンに作用する薬であるためであることがわかりました。しかしピルによるバストアップ効果は、継続的に飲み続けると得られるものであり、服用を止めると徐々に止まってしまいます。よって確実なバストアップとはいえないでしょう。
また、ピルを服用すると様々な副作用が発生する可能性があります。バストアップ目的でピルを使用する際は、自分の健康について一度考えてみましょう。
安全で効果的なバストアップ法を見つけ、美しいバストを目指していきましょう。
出典
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