脂肪幹細胞豊胸術｜幹細胞の働きで脂肪細胞が活性化しバストアップ！

皆さんは「脂肪幹細胞豊胸術」(以下、幹細胞豊胸術)についてご存じですか？

この豊胸術の主なメリットは、「しこりが発生するリスクを低くすることができること」、「バストアップ効果が長期間であること」です。

豊胸を考えている方にとっては、非常に魅力的なメリットですよね。よって今回は幹細胞豊胸術の詳細について紹介していきます。

幹細胞豊胸術とは？

名前のとおり、幹細胞を用いた豊胸術です。

患者さんから採取した脂肪を用いて幹細胞を抽出し、活性度を高めます。そして活性化させた幹細胞と脂肪と混ぜてバストに注入します。

通常の脂肪注入豊胸術と異なり、バスト内に注入する内容物に幹細胞が含まれます。したがって幹細胞の働きにより、バスト内で脂肪細胞が活性化し、より脂肪の生着率が高くなるとされています。

幹細胞とは？

人間の体には、皮膚や血液のように細胞の寿命が短い細胞が多く存在しています。その入れ替わり続ける組織を保っていくために、人間の体には失われた細胞を生み出して補充する能力が備わった細胞が存在します。

また怪我をした時など、ダメージを受けて失われた組織を補充する働きを持った細胞も必要となります。

その能力を持っているのが、「幹細胞」です。

幹細胞は、新しい脂肪や血管などに分化(変身)する能力や、自らを複製する能力を持っている特殊な細胞です。

したがって幹細胞豊胸術では、幹細胞のこれらの働きが活躍し、脂肪の定着率を高めるなどの効果をもたらします。

幹細胞豊胸術のポイント

脂肪から分離させることで幹細胞を活性化

先述した通り、患者さんから採取した脂肪を使用して幹細胞を抽出します。

この際、一度脂肪から幹細胞を分離させることがポイントとなっています。

なぜなら幹細胞は脂肪から一度分離することより、働きにスイッチが入り、活性化するからです。

よって活性化した幹細胞により、しこりが発生する確率を減少させたり、長期的なバストアップ効果を実現したりするなどのメリットを生み出すことができます。

脂肪生着量が「脂肪のみ注入」より高くなる

幹細胞豊胸術が通常の脂肪注入豊胸術よりも優れているポイントは、脂肪の生着量が高いことです。

具体的には、「幹細胞と脂肪を注入」した際と「脂肪のみを注入」した際を比較し、脂肪の生着量を比較した研究があります。その結果、幹細胞と脂肪を注入した時の方が、脂肪のみを注入した時よりも脂肪の生着量が多くなることが確認されました。

バストの9割は脂肪でできています。よって体に脂肪が多く付くということは、より高いバストアップ効果に繋がると考えることができます。

幹細胞の抽出方法を確認しましょう

幹細胞豊胸術を行う病院には幹細胞抽出のため、機械で行う「セリューションシステム」か、人の手によって幹細胞を抽出する「細胞調整室(CAL組織増大術)」のいずれか2つが設置されています。

セリューションシステムと細胞調整室では、常に一定で高精度であり、かつ短時間で幹細胞を抽出できるセリューションシステムの方が、働きの高い幹細胞を抽出できるといわれています。

ただし一部医療機関では、遠心分離機(コンデンス法)やピュアグラフトを幹細胞豊胸術だと表現している場合もあります。これらの方法では不純物を取り除くことは可能ですが、有効な幹細胞は抽出できないとされています。

よって、セリューションシステムや細胞調整室を設置している医療機関で幹細胞豊胸術を行う方が、高い豊胸効果を期待できます。

セリューションシステムの詳細

幹細胞を機械で抽出するためにセリューションシステムが存在すると説明しました。

そして、細胞調整室よりもセリューションシステムの方が一定で高精度の幹細胞が抽出できるとも説明しました。

よって、質の高い幹細胞を施術に利用するためにセリューションシステムを導入している医療機関で施術を行う方が、より高いバストアップ効果が期待できるでしょう。

しかしセリューションシステムの機械は非常に高価であり、導入している医療機関は今のところ少ないとされています。

幹細胞豊胸術のメリットとは？

しこりが発生するリスクが低い

通常の脂肪注入豊胸術で発生する可能性がある問題点は「しこり」です。

しこりができてしまう原因は、「生着しなかった脂肪」です。脂肪の生着率が低くなっていると、しこりができる確率が高まります。

しかし幹細胞豊胸術は、通常の脂肪注入豊胸術に比べ、脂肪の生着率が非常に高くなっています。その結果、しこりが発生する可能性が低くなっているのです。

また、自分自身の脂肪組織を利用するため、異物反応が起こる心配はないとされています。

したがって、豊胸術によるしこりや石灰化などの後遺症に不安な方にオススメの豊胸術です。

バストアップ効果が長期的に継続する

幹細胞の働きにより、乳腺内の血流が豊富になったり、バストに栄養が行き渡りやすくなったります。よって、脂肪も継続的に生産されやすくなります。その結果、長期的なバストアップ効果を期待することができます。

よって、短期間ではなく長期的にバストアップをしてきたい方にオススメの豊胸術です。

幹細胞豊胸術によってバストの大きさは2カップほどボリュームアップするといわれています。

形もさわり心地も自然なバストを目指せる

幹細胞豊胸術では自分自身の脂肪組織を利用するため、バストの柔らかさや見た目が自然な仕上がりになります。

豊胸したことを周りにバレたくない方にとっては、バスト本来の柔らかさや見た目を実現できるため、非常に便利だといえるでしょう。

しこり発生のリスクが低いため脂肪を多く注入できる

先述した通り、幹細胞豊胸術はしこりができにくい施術となっています。しこりができる原因は生着しなかった脂肪ですが、幹細胞豊胸術では十分な幹細胞を脂肪とともに注入します。

したがって幹細胞の働きにより、血流が行き渡り脂肪が元気に生き続けるため、多くの脂肪を入れたとしても、しこりになる可能性が低くなっています。

よって大きめのバストアップを実現したい方にも、検討しやすい施術となっています。

脂肪吸引による痩身効果

脂肪を採取するために脂肪吸引を行うため、痩身効果も期待できます。

したがって理想のバストだけではなく、ボディラインも美しいものを目指すことができる可能性があります。

幹細胞豊胸術のデメリット

幹細胞豊胸術のデメリットはいくつか存在します。

一つ目は、施術費用が他の豊胸術に比べて高価な場合が多くなっています。

二つ目は、幹細胞豊胸術を行っている医療機関が現在のところ少ないことです。

三つ目は、幹細胞の抽出に多少時間がかかることです。

施術の内容

幹細胞豊胸術のおおよその施術時間は、3~4時間程度であるとされています。

幹細胞の抽出に若干時間がかかりますが、脂肪吸引を行いながら脂肪細胞と幹細胞を分離しているため、合計の手術時間は約3~4時間で済みます。

使用される麻酔は、全身麻酔・硬膜外麻酔・静脈麻酔などから選ばれます。眠っている間に施術が終了しているため安心です。

施術では、まず脂肪吸引が行われます。

脂肪吸引を行う場所は、腹部・お尻・太ももなどです。

吸引した脂肪の一部は脂肪と幹細胞に分離され、幹細胞を抽出されます。

残りの脂肪はピュアグラフトなどの方法で、不純物の少ない脂肪へと精製されます。

そして抽出した幹細胞とピュアな脂肪を混合したものを、バストの皮下脂肪組織内に注入します。

幹細胞豊胸の術後

痛みは多少出るとされています。

また痛みはバストよりも脂肪吸引部の方が大きくなります。吸引部の痛みは、筋肉痛のような痛みで2週間ほど継続するとされています。

個人差はありますが、バストの腫れは5~7日ほど続くとされています。脂肪吸引部は1~2週間ほど腫れるとされています。

抜糸は1週間後行われます。